花粉症や鼻炎の方ならきっとご存知の市販点鼻薬「ナザール」。
私も約10年間、毎日使っていました。
とあることがきっかけで点鼻薬について調べてみたら、「ナザールの使い過ぎはNG」ということや、「薬剤性鼻炎」の存在を知りました。
もともと花粉症だった私。
気づけばいつの間にか「一年中鼻がつまっている」「点鼻薬をやめられない」状態に。
「私、薬剤性鼻炎だったのか!」と気づけたことで、ナザール断ちを決意。
無事に点鼻薬卒業を果たし、約2ヶ月が過ぎました。
今はナザールがなくても大丈夫で、快適に過ごしています。
そこで当記事では、ナザール依存症だった私が点鼻薬なしで生活できるようになるまでの経過をお伝えしていきます!
ナザールをやめたいのにやめられない方のお役に立てましたら幸いです。
ナザールに出会うまで
小学校3〜4年の頃から花粉症で、春は定期的に耳鼻科に通っていました。
吸引してもらい、薬をもらって帰るわけですが、子供ながら「吸引しても効果はほんの一瞬だけだよな・・・」「この薬、効いてるの?」と思いつつ通院していました。
病院に行っても「症状が改善している」と実感できなかったのです。
母にそのことを伝えると、より強い薬を出してもらうことに。
たぶん抗ヒスタミン剤だと思うのですが、薬を飲む→効果を感じない→強い薬を出してもらう→効果を感じない→もっと強い薬を出してもらう・・・という悪循環に陥っていました。
その結果どうなったかというと、ものすごい眠気とだるさ(副作用)に襲われ、薬を飲むのも通院もやめてしまいました。
それからは花粉の時期になるとマスクをして学校に行き、市販の鼻炎薬を飲んでやり過ごしていました。
それでもやはり辛くて、中学生の頃は授業に全然集中できなかったことをよく覚えています。
毎年春が来るのが憂鬱で、「花粉症だから仕方ない」「もうこれは我慢するしかない」と諦めモード。
一応、花粉症に効くと言われているものをあれこれ試しながら、耐え忍ぶ日々でした。
衝撃!ナザールとの出会い
ナザールと出会うまでは、点鼻薬を使ったことがありませんでした。
鼻うがいや鼻洗浄も経験なし。
「病院の吸引や薬が効かなかったのに、市販品が効くわけがない」という考えがあったからです。
そんな私がナザールを使うようになったのは、夫の影響でした。
付き合っている頃から点鼻薬を使っていることは知っていたのですが、結婚して夫の両親と同居を始めてびっくり!
一人1本ナザールを持っていて、愛用していたのです。
ストックも大量にある!
そこで初めて「え、そんなにいいの?」「使ってみようかな?」と思いました。
恐る恐る使ってみると、「なにこれ!めっちゃ鼻が通る!」「もっと早く使いたかった!」と感動!
一瞬にして即効性バツグンのナザールにハマってしまいました。
ナザール依存症
使い始めは1日数回だったのが、日に日に使用量が増えていきました。
最終的には1〜2時間に1回のペースで使っていて、花粉の時期は30分に1回なんてこともザラでした。
10年使っていると、もうナザールなしではいられない体に。
バックにナザール常備は当たり前。
車にも1つ置いていて、どこへ行くにも必ずナザールと一緒。
ないと不安なのです・・・
さらに、ちょっとでも鼻が詰まると不快でイヤなので、すぐにシュッとできるように家の至る所にナザールを置いていました。
キッチン、洗面所、玄関、リビング、寝室。
今、こうして冷静に振り返って文字にしてみるとゾッとします。
まさに依存症でした。
脱ナザールを決めたきっかけ
そんな私がナザールをやめようと思ったのは、子供たちに花粉症の症状が出たことがきっかけでした。
鼻水・鼻づまりで機嫌が悪くなることがあり、ナザールを子供に使っていいのかな?と思って、ナザールの箱に書いてある説明を改めてしっかり読んだのです。

とりあえず成分はおいといて、7歳以上じゃないと使えないのか〜
ん?1日6回が限度?3時間以上空けて使う?
私、使い過ぎじゃない?
慌てて説明書を読んでみると・・・

「副作用」「長期連用しないでください」「3日間位使用しても症状がよくならない場合は使用を中止」って、え〜!!そうなの!?
初めて知る事実。
ネットで「ナザール 使いすぎ」「ナザール 副作用」などと検索すると、「薬剤性鼻炎」というものがあることがわかりました。
薬剤性鼻炎は、市販の点鼻薬の使い過ぎにより起こる鼻炎で、鼻づまりが主症状です。 点鼻薬を長期間使いすぎると、かえって使用前より粘膜が腫れるという副作用があります。 市販の点鼻薬には、鼻粘膜の腫れを改善させる成分(血管収縮剤)が含まれているものが多く、使い始めにはよく効きますが、長期間使用すると徐々に効き目が悪くなり、かえって鼻粘膜が腫れたままで鼻づまりが続く状態となります。
薬剤性鼻炎ーいのうえ耳鼻科咽喉科より引用
これ、私のことじゃん!
そんな副作用があるなんて知らなかった・・・(泣)
まさに、花粉の時期じゃなくても一年中、常に鼻がつまっている状態で、夜も必ずと言っていいほど苦しくて目が覚めるのです。
「鼻炎だから仕方ない」「そういう体質なんだ」と思い込んでいたのが、実は点鼻薬の副作用だったということを初めて知ったのでした。
自力で薬剤性鼻炎を治すぞ!
自分が薬剤性鼻炎だと認識して、「治るものなら治したい!鼻づまりから解放されたい!」と強く思いました。
治療方法を調べてみると「点鼻薬を使わない」のが一番らしい。
なるほど、今からすぐできるじゃん!ということで、早速ナザールなし生活スタート!
ところが、甘かった・・・
すぐに挫折
ナザールを使わないと鼻がつまって苦しい!
めっちゃ苦しい!
我慢できない!
半日ももたず、ほんの数時間でナザールに手が伸びてしまいました。
再チャレンジ
今度はナザールを使いたくなったら代わりにシュッとできるものを準備。
子供用にと思って買った「ばんのう酵母くん」を使いました。
ばんのう酵母くんについてはこちら↓

鼻がつまって苦しい、ナザール使いたい。。。と思ったらシュッ!

ナザールと違って即効性がなく、気休め程度でしたが何もしないよりはマシでした。
薬ではないのでシュッシュし放題。
30分に1回は使っていました。
↑ばんのう酵母くんではなく、生理食塩水などでもいいかな?と思います。
ナザール断ち成功!
私は「ナザールの代わりにばんのう酵母くんを使う」という方法で脱・点鼻薬に成功しました。
体感はどうだったのか、どのくらいで薬剤性鼻炎が治ったのか、今の状態など詳しくご紹介していきます。
点鼻薬なし生活 1日目〜3日目
とにかく初日が一番キツかったです。
鼻がつまって苦しい。
鼻づまりが気になって集中できない。
夜もあまり眠れませんでした。
ただ、前回は数時間で点鼻薬を使ってしまったのが、何とか1日使わずに過ごせたのが嬉しくて、「よし、頑張ろう!」と自分で自分を奮い立たせました。
2日目もキツいのですが、「ずっと鼻がつまっている」状態に少しずつ慣れてきます。
2日間点鼻薬なしで過ごせて、「あ、これはいけるぞ!」と自信・確信がもてました。
3日目になっても相変わらず苦しいのですが、ひたすら我慢。
点鼻薬なし生活 4日目以降
4日目くらいから「あれ?鼻づまり少し楽になったかも?」と感じるように。
それから日が経つにつれて、少しずつばんのう酵母くんを使う回数が減っていきました。
1週間くらい経つと、就寝中に鼻づまりで苦しくて目が覚める回数が1回に(それまでは2〜3回)。
2週間過ぎると夜、ぐっすり眠れるようになりました。
ばんのう酵母くんも使わずに1日過ごせるようになったのは約3週間後。
無事、点鼻薬卒業できました!
点鼻薬なし生活 約2ヶ月
ナザール断ちを決めて実践→成功してから、一度も点鼻薬を使っていません。
ばんのう酵母くんはお守り代わりに手元にありますが、ほとんど使っていません。
点鼻薬を使わなくても大丈夫な体になりました。
すご〜く快適!
特に夜、「苦しくて目が覚める」ことがなくなったのが一番嬉しいです。
ナザールを使う時間もお金もかからず、頑張ってよかったな〜と感じています。
以前よりも味覚が敏感になったような気がしていて、久しぶりにミニストップのソフトクリームを食べたら「甘っ!濃い!」「味、変わった?」と思いました。
点鼻薬をやめたい方へのアドバイス
「ナザールをやめたい」「薬剤性鼻炎を治したい」という方には、「大丈夫。あなたもきっとやめられます。」「ぜひチャレンジしてみて!」と声を大にして言いたい!
以下、こうするといいかも?ということをまとめてみました。
「いつ決行するか」を決める
最初の3日間がとにかく辛いので、お仕事をされている方は支障が出てしまうかも!?
まとまった休みが取れるときに始めるのがオススメです。
あと、私は花粉の時期に挑戦したのもキツさに拍車をかけた要因の一つだったと思います。
ぜひ花粉があまり飛んでいない時にチャレンジしてください。
ナザールを撤去
私は家中あちこちにナザールがあったので、それを全部見えないところにしまいました。
一度、挫折してしまった後は強制撤去!
捨てるのはもったいないので夫に預けました(仕事場で保管)。
物理的に「ナザールを使いたくても使えない」「もう、我慢するしかない」状況を作ってしまうの、オススメです。
鼻づまり解消グッズを用意する
初日は「鼻がつまって苦しい→ナザールを使いたくなる」という自分との戦いでした。
鼻づまりを解消するアイテムを使って気を紛らわせるのがオススメです。
鼻洗浄・鼻うがい、あめ、アロマ、鼻吸い器、蒸しタオル、ツボ押しなど、いろいろありますよね。
ナザールの代わりにバンバン使えるものを複数用意しておくと、挫折せずに点鼻薬断ちしやすいと思います。
まとめ
点鼻薬を使わなくなり、嘘みたいに鼻づまりから解放されました。
「やめてよかった」の一言に尽きます。
一度は挫折したものの、10年手放せなかった点鼻薬とたった3週間でサヨナラできました。
点鼻薬を使い続ける限り薬剤性鼻炎は治らず、鼻づまりも治ることはありません。
最初の3日間を耐えれば何とかなるので、「点鼻薬断ち」にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
皆様のご健闘をお祈りいたします!