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間葉系幹細胞培養上清とは?

マトリックスエキスの成分表示注目の成分


幹細胞コスメに配合されている「間葉系幹細胞培養上清」。 




読み方は「かんようけい かんさいぼう ばいようじょうせい」です。




成分表示名は「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」となっています。 




一体これらは何なのか? 




何だかすごそうだけど、具体的にどんなものでどんな働きをするのか? 




深く理解するには医学的な専門知識が必要で、素人の私には難しい部分が多いのですが、それでも少しずつ、何とな〜くわかってきたので、できるだけわかりやすく皆さんにお伝えしてみたいと思います。 




※あくまで素人の解釈です。間違いや勘違いがあるかと思いますので、参考程度にお読みください!




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幹細胞とは?




幹細胞は再生医療の主役であり、再生医療に不可欠なものとされてきました。 




「再生医療」と聞くと、まず思い出すのが山中伸弥教授がノーベル賞を受賞したiPS細胞かもしれません。 




私たちの体は、受精卵という1個の細胞が分裂して、全身のあらゆる細胞に変わることで形づくられています。 




その受精卵のように、何にでも変身できる細胞を人工的に作り出したのがiPS細胞です。 




体の細胞が傷ついた際、iPS細胞を人工的に変身させて移植し、体を再生させる研究が進んでいます。 




このiPS細胞と同じような変身能力を持つ細胞が人体にも存在しています。 




それが、受精卵から様々な細胞に変わる途中段階の「幹細胞」と呼ばれる細胞です。 




幹細胞は、体内に存在するあらゆる細胞に変身できるので、再生医療のカギと言われているのです。 




間葉系幹細胞とは?




幹細胞の一つ、間葉系幹細胞は、脂肪・筋肉・皮膚・血管・神経・心臓・骨などの細胞に変身できる能力を持っています。 




私たちの体に備わった間葉系幹細胞は、弱った神経細胞を活性化させ、壊れた神経細胞を修復し、新しい神経細胞へ変身するという働きがあり、自己治癒力を呼び覚ますような特別な細胞だと考えられています。 




培養上清とは?




「培養上清」は、幹細胞を培養したときにできる上澄み液のことです。 




上澄み液ですが、100種類以上もの生理活性物質が含まれていることがわかっています。 




生理活性物質には、私たちの生命活動をうまく調節し、健康な体をつくる働きがあります。 




従来、研究者たちの間では「再生医療・体の組織再生には幹細胞そのものが必要不可欠だ」と考えられてきました。 




しかし、名古屋大学名誉教授 上田実 先生の研究グループが様々な実証実験を経て「幹細胞ではなく、その培養上清だけでも再生医療が可能である」「幹細胞移植は必要ない」との結論に辿り着いたのです。 




培養上清が様々な病気(「難病」と言われているものも含めて)の治療に有効であることや、幹細胞移植に比べて多くのメリットがあることなどが注目され、再生医療への期待が高まっています。 




ヒト脂肪細胞順化培養液エキスとは?




上記の通り、間葉系幹細胞は脂肪・筋肉・皮膚・血管・神経・心臓・骨などの細胞に変身できる能力をもちます。




間葉系幹細胞培養上清をつくる際に、どこの組織から採取するのかで「○○由来間葉系幹細胞」などと呼ばれています。 




例えば、骨髄由来間葉系幹細胞、臍帯(さいたい)由来間葉系幹細胞、歯髄由来間葉系幹細胞などが挙げられます。 




その中で、脂肪組織から採取した幹細胞を培養した後に残る上澄みが「ヒト脂肪組織由来の間葉系幹細胞培養上清」であり、「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」なのです。 




「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」は、日本化粧品工業連合会が定める、化粧品の成分表示名称になります。




幹細胞コスメは安全?危険?




再生医療で使われている幹細胞が美容業界でも注目され、エイジングケアへの効果が期待できると「幹細胞コスメ」が話題になっています。 




「幹細胞コスメ」と言っても、ヒト由来・動物由来・植物由来など様々な種類のものが各メーカーから販売されています。 




その品質や純度・安全性はピンキリで、再生医療の第一人者である上田実 先生は、ご自身の著書の中で「偽物」「コピー培養上清」の氾濫を危惧されています。 




私は以下の先生の実体験を読み、「こんなことがあるのか!」と衝撃を受けました。 




数年前、ある化粧品メーカーの依頼で、培養上清のレクチャーをしたときのことです。




講演のあと、主催者から1本の試験管を見せられました。




「これはある日本のベンチャー企業が売り込んできたものですが、上田先生が今日お話しになった培養上清と同じものでしょうか。製造元は韓国の企業とのことです。」




韓国から培養上清が流入しているといううわさは聞いていましたが、実際に見るのは初めてでした。




驚きとともに興味が湧き、実際に試験管の中身を分析してみることにしました。




2週間後に検査の結果が送られてきました。




すると、試験管の中身はただの色のついた生理食塩水で、生理活性物質は一切検出されませんでした。




そこでこの化粧品メーカーが製造元の韓国企業に、培養上清の製造方法を問いただしたところ、「企業秘密」を理由に回答を得られなかったとのことです。

上田実(2019)『驚異の再生医療〜培養上清とは何か〜』扶桑社 pp.244-245より引用




幹細胞コスメに限らず、人気商品・売れる商品が出ると、必ずと言っていいほど模倣品や偽物が横行します。 




ブランド品のバッグと違って怖いのは、化粧品は肌に直接つけるものだということ。 




キレイになりたくて使ったはずが、一歩間違えば逆効果になってしまいます。 




ですので、私は新しい化粧品を買う時は、特に慎重に選んでいます。




幹細胞コスメとなれば、どこで・どのような環境でつくられているのかが、とても重要だと思います。 




参考:上田実(2019)『驚異の再生医療〜培養上清とは何か〜』扶桑社




NHKスペシャル 寝たきりからの復活〜密着!驚異の「再生医療」〜




幹細胞コスメって、誰かの細胞が入っているの!?
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